アンニョンハセヨ、韓国語ずきのゆきーたです。
今回は、韓国語会話で頻繁に登場する【-아/어 보다】について見ていきます。
【-아/어 보다】の基本
【-아/어 보다】 は、日本語に訳すなら「~してみる」になる表現です。
日本語会話でも「~してみる」は、たくさん使うかもしれませんが、韓国語では「えっ、そんなにたくさん使うの?」というぐらい、この 【-아/어 보다】がやたらと使われている感じがします。
まずは、基本の意味から確認してみます。
①ためしにやってみる
1つ目の意味は、「ためしに~をしてみる」です。
「一度やってみます」「ためしにやってみます」というニュアンスで使われます。
한번 해 보세요.
(一度やってみてください)
②経験したことがある
2つ目は、「~したことがある」という意味合いでの使われ方です。
이 노래 들어 봤어요?
(この歌を聞いてみたことありますか)
【-아/어 보다】についての注意点&気になる点
さて、次に 【-아/어 보다】 の使い方でちょっと気になる点について見ていきます。
分かち書きはどうする?
【-아/어 보다】を書くときに注意が必要なのは、「分かち書き」です。
【보다】は「見る」という意味の動詞ではありますが、 【-아/어 보다】の場合には、「~してみる」という意味の補助動詞です。
補助動詞は通常前の単語と分けて書きます。
먹어 보다 (食べてみる)
가 보다(行ってみる)
해 보다(してみる)
「お先に失礼します」という時にどうして 【-아/어 보다】を使うの?
【먼저 가 보겠습니다】という文をよく耳にしたことありませんでしょうか。ドラマなどでもよく登場するこのセンテンスは、通常「お先に失礼します」と訳されます。
この文には【가 보겠습니다】の部分に【-아/어 보다】が使われていますが、使われる場面からわかるように「~してみる」という意味ではありません。
実は、 【먼저 가 보겠습니다】のような文で使われる 【-아/어 보다】 は、「~してみる」と意味ではなく、謙譲語のような働きをしてくれているのです。
例えば、下の2つの文を較べてみましょう。
① 먼저 가겠습니다.
② 먼저 가 보겠습니다.
①も②も意味は同じ「お先に行きます」です。
ですが、 【-아/어 보다】 が使われている②の方が、より丁寧で、へりくだった謙譲のニュアンスを出すことができます。
ほかにも、「まだ行けていないんです」と言いたい時も同様です。
下の①②、どちらも文法的に正しいですし、意味も同じですが、②の方が丁寧な感じを出すことができます。
① 아직 못 갔어요.
② 아직 못 가 봤어요.
「見てみる」は【봐 보다】でいいの?
「見てみます」という日本語、ちょこちょこ使うことがありますが、これを韓国語にする場合 【-아/어 보다】 を使って、【봐 보다】となります。
【봐 보다】 は、文法的には正しく、使ってはいけないことはないのですが、なんとなく、変な感じがするのか、韓国語ネイティブの間ではあまり使われていません。
例えば「その映画を見てみたい」と言いたいときにも、【봐 보고 싶다】とは言わず、シンプルに【보고 싶다】で表現します。
〇 그 영화를 보고 싶어요.
△ 그 영화를 봐 보고 싶어요.
ほかにも「その映画を見てみました」と言いたいときにも、【봐 봤어요】とは言わず、シンプルに【봤어요】で表現します。
〇 그 영화를 봤어요.
△ 그 영화를 봐 봤어요.
ところが、 不思議なことに 、相手に何か指示したり、依頼したりする際には、 【봐 보다】 が自然につかわれることも多いのです。
例えば、「ねえ、ちょっと見てみて」という時には、下の例文のように 【봐 보다】 が使われることがとても多いです。
좀 봐 봐요.
(ちょっと、見てみて)
「味見する」は、韓国語で【맛을 보다】と言いますが、「味見してみて」という時にも次のように言うことが多いです。
맛을 좀 봐 봐요.
(ちょっと、味見してみて)
以上、 【-아/어 보다】 にまつわるあれこれでした。