アンニョンハセヨ、韓国語ずきのゆきーたです。
今回は副詞【별로】についてみていきます。
【별로】は、初級必須単語としてなじみ深い語彙です。
今回はこの【별로】の基本的な使い方はさらっと復習する程度にとどめて、少し特別な使い方を見ていきたいと思います。
【별로】の基本的な使い方
まずは、基本を確認します。
【별로】は、品詞としては副詞で、「あまり」「別に」「たいして」という意味を持ち、否定の言葉を伴って使われます。
술을 별로 좋아하지 않아요.
(お酒をあまり好きではありません)
오늘은 별로 손님이 없어요.
(今日はお客さんがあまりいません)
繰り返しになりますが、【별로】は副詞です。
副詞というのは、動詞や形容詞を修飾する働きがある品詞です。上の例文の場合だと、【좋아하다】(好む)や【없다】を修飾してくれています。
ところが、 副詞である【별로】 が、副詞らしくなく、しかも否定の表現を伴わず使われることがとても多いのです。
そこで、続いては、副詞らしくない【별로】の使われ方を見ていきたいと思います。
ちょっと特殊な【별로】
辞書通りに訳せない【별로】
【별로】の特別な使い方の例としてこのような文があげられます。
날씨가 별로예요.
この文には、【별로】と共に使われるべき否定の表現が存在しません。
また、【별로】が修飾すべき動詞や、形容詞も存在しません。
辞書に載っている【별로】の意味である「別に」「あまり」「さほど」「たいして」などで訳すとなんだかおかしな感じになります。
【별로】は、「いまいち」という意味でも使われる
正解から言いますと、この文は「天気がいまいちです」という意味です。
そうなんです、【별로】は、「いまいち」という意味で使われることがとても多いのです!
「いまいち」を意味する【별로】は、正しい表現ではない?
韓国の国立国語院の見解では、 標準国語辞典の定義では【별로】 は、否定表現と共に使われるべきなので、先ほどの例文【날씨가 별로예요】という表現は本来適切ではないとしています。
そして、否定表現を入れて使う方が適切(例:【날씨가 별로 좋지 않아요】)だということのようです。
ですが、実生活では、否定表現を入れず「いまいち」という意味で 【별로】 が使われることがかなり多いのです。
ちょっと特殊な【별로】の使い方
では、否定表現を伴わず「いまいち」という意味で使われる【별로】の具体的な使われ方を見ていきます。
벼로이다
まずは【별로】に「~だ」を意味する【-이다】を付ける形です。
【-이다】は活用して【예요】【였어요】などになりますので、次のような文が可能です。
음식 별로예요.
(食べ物がいまいちです)
생각보다 별로였어요.
(思ったよりいまいちでした)
별로지 않다
つぎは【-지 않다】(~ではない)をつけた形です。
相手に「いまいちじゃない?」と柔らかく聞きたいときにこの表現がよく使われます。
그건 좀 별로지 않아요?
(それはちょっといまいちじゃない?)
별로지요(죠)?
「いまいちでしょ?」と相手に共感を求める時には【-지요(죠)】(~でしょ?)を付けて使います。
디자인이 별로죠?
(デザインがいまいちでしょ?)
별로라고
間接話法の中でもよく使われます。【-라고】(~だと)を【별로】につなげれば「いまいちだと~」という文が完成します。
그 방법은 별로라고 생각해요.
(その方法はいまいちだと思います)
별로냐고
疑問文の間接話法の場合には、【-냐고】(~かと)を【별로】につなげれば「いまいちなのか~」という文になります。
부장님이 컨디션 별로냐고 물어보셨어요.
(コンディションがいまいちなのか尋ねました)
별로잖아요.
「~じゃないですか」を意味する【잖아요】もそのまま【별로】にくっつけて使うことができます。
이런 남자 정말 별로잖아요.
(こんな男性は本当にいまいちじゃないですか)
별로가 되다
【-이/가 되다】(~になる)も【별로】と共に使われることが多いです。
直訳すると「いまいちになる」となりますが、「いまいちな結果になる」「あまり良くない出来になる」というニュアンスで使えます。
별로가 되겠지.
(いまいちになるでしょう=いまいちな結果になるでしょう)
별로가 됐네요.
(いまいちになりましたね=いまいちな結果になりましたね)
별로지만
逆接表現【-지만】も【별로】にそのままつけて使います。
【별로지만】で、「いまいちだけれど」という意味になります。
분위기는 별로지만 맛은 좋아요.
(雰囲気はいまいちですが、味は良いです)
별로일까요?
【-(으)ㄹ까요】(~でしょうか)を一緒に使って「いまいちでしょうか?」と問いかける文を作ることもできます。
가격이 저렴하다고 맛이 별로일까요? 그렇지 않습니다.
(価格がお手ごろだからと言って味がいまいちでしょうか?そんなことはありません)
いかがでしたでしょうか。
本来は否定表現と共に使われるべき【별로】が「いまいち」という意味で、いろんな表現で使われるのがお分かりいただけましたでしょうか。
ここに紹介した表現は、代表的なものだけであり、他にもいろんな形で「いまいち」を意味する【별로】を使うことができます。
ぜひ、マスターして活用してみてください。