アンニョンハセヨ、韓国語ずきのゆきーたです。
ちょっとまわりくどい言い方ですが「~せずにはいられない」とか「~しないわけではない」というような二重否定の表現を何気なく使うことってありませんか?
二重否定の表現は否定表現を2つ使って、最終的には肯定の意味を表すことができるのが特徴です。
韓国語でも日本語と同じように、二重否定の文を使うことがあります。
今回は、韓国語での二重否定の表現方法を見ていきたいと思います。
~ないというわけではない
-지 않는 것은 아니다
まずは、「~ないというわけではない」という二重否定の表現です。
韓国語では【-지 않는 것은 아니다】(~しないということではない)で表現されます。
例えば「お酒を飲まないわけではない」は次のようになります。
술을 마시지 않는 것은 아니에요.
(お酒を飲まないわけではありません)
形容詞の場合には連体形が【않은】になるので、少し注意が必要です。
건강에 좋지 않은 것은 아니에요.
(健康に良くないわけではありません)
【없다】(ない)や、【모르다】(分からない)の場合には、そもそも単語自体に否定の意味がありますので、否定形にする必要がありません。
それぞれ【없는 것은 아니다】(ないわけではない)、【모르는 것은 아니다】(分からないわけではない)と表現します。
시간이 없는 것은 아니에요.
(時間がないわけではありません)
그것을 모르는 것은 아니에요.
(それを知らないわけではありません)
否定の意味がある動詞・形容詞+-지는 않다
単語自体に否定の意味がある動詞や形容詞の場合には、否定の語尾表現【-지 않다】をつけるだけで、二重否定の意味になります。
単語自体に否定の意味がある動詞や形容詞は、【없다】(ない)、【모르다】(分からない)、【재미없다】(面白くない)、【맛없다】(おいしくない)などです。
【-지 않다】 をつけるだけでも二重否定になりますが、【-지】の後に【-는】(~は)をいれた【-지는 않다】と言う形の方がよく使われています。
【-는】(~は)をいれると、「~というわけではない」というちょっと強調した感じのニュアンスになります。
그것을 모르지는 않다.
(それを分からなくはないです)
시간이 없지는 않아요.
(時間がないわけではありません)
재미없지는 않아요.
(面白くないことはないです)
맛없지는 않아요.
(おいしくないことはないです)
~しないはずがない
「~するはずがない」を意味する【-(으)ㄹ 리가 없다】を利用した二重否定もあります。
【-지 않을 리가 없다】 と言うように【-지 않다】をくっつければOKです。
「~しないはずがない」という意味の出来上がりです。
걱정하지 않을 리가 없다.
(心配しないはずがない)
괜찮지 않을 리가 없다.
(大丈夫じゃないはずがない)
~せずにはいられない
【-(으)ㄹ 수 없다】 (~ができない)に【-지 않다】をつけて、【-지 않을 수 없다】にすれば、「~しないことができない」→「~せずにいられない」という意味で使うことができます。
웃지 않을 수 없었어요.
(笑わずにはいられませんでした)
하지 않을 수 없어요.
(せずにはいられません)
~しない〇〇はない
連体形を使った二重否定もあります。
「~しない人はいない」「~ないことはありません」と言った文です。
【-지 않는+名詞+없다】の形を作ればOKです。
하지 않는 사람은 없다.
(しない人はいない)
가지 않는 사람은 없어요.
(行かない人はいません)
または「否定の意味を含む単語の連体形+名詞+없다】でも二重否定が作れます。
모른는 것은 없어요.
(知らないことはありません)
맛없은 것은 없어요.
(おいしくないものはありません)
以上、韓国語の二重否定を見てみました。