アンニョンハセヨ、韓国語ずきのゆきーたです。
韓国語の文法で何かとやっかいなの変格活用です。なかでも私が教えている韓国語の生徒さんたちがみな頭を悩ますのが【만들다】【놀다】といった【ㄹ】変格の動詞です。
あるときはパッチムの 【ㄹ】 が脱落し、あるときは生き残り・・・面倒です。
今日は、この『ㄹ変格活用』の『ㄹ』が脱落する時、しない時をじっくり見ていきたいと思います。
『ㄹ変格活用』の『ㄹ』が脱落する時
第1&2活用グループで、語尾の最初の子音が【ㄴ,ㅂ,ㅅ】パッチムの【ㄹ】の場合
韓国語は動詞にいろんな語尾がついた形で使われます。どの語尾が付くかによって、動詞の形が変化しします。
『ㄹ変格活用』 は、第1そして、第2活用グループの語尾につなげる時に、脱落したりしなかったりの問題が生じます。
そして、つなげる語尾の先頭の音が【ㄴ,ㅂ,ㅅ】や、パッチムの【ㄹ】の場合には、 『ㄹ変格活用』の【ㄹ】が脱落します。
具体的に、【ㄹ】が 脱落するパターン いろんな例を見ていきましょう。
例① ~かどうか :-는지(第1活用グループ)
「~かどうか」を意味する語尾【-는지】は、【ㄴ】の子音から始まっています。なので、 『ㄹ変格活用』の 【ㄹ】が脱落!
몇 시에 여는지 아세요? 〇 열는지 아세요? ×
(何時に開くかご存じですか)
例② 終止形(~する):-ㄴ/는다 (第1活用グループ)
動詞の終止形(~する)を表す語尾も【ㄴ】 が語尾の最初の子音です。ですので、 『ㄹ変格活用』 の【ㄹ】は脱落します。
아이들이 밖에서 논다 〇 놀는다 × 노는다 ×
(子どもたちが外で遊ぶ)
例③ 動詞の現在連体形:-는 (第1活用グループ)
動詞の現在連体形も【ㄴ】 が最初の子音ですので 『ㄹ変格活用』 の【ㄹ】は脱落します。
노는 아이 〇 놀는 아이×
(遊ぶ子供)
例④ 動詞の過去連体形: – (으)ㄴ(第2活用グループ)
動詞の過去連体形は【-ㄴ】です。『ㄹ変格活用』 の【ㄹ】 は脱落します。
만든 김치 〇 만들은 김치 ×
(作ったキムチ)
例⑤ 動詞の未来連体形: – (으)ㄹ(第2活用グループ)
動詞の未来連体形はパッチムの【ㄹ】でつながります。
つなげる語尾の先頭の子音が【ㄴ,ㅂ,ㅅ】や、パッチムの【ㄹ】の場合には、 『ㄹ変格活用』の【ㄹ】 が脱落するというルールに当てはまるので 【ㄹ】は脱落させましょう!
만들 김치 〇 만들을 김치 ×
(作るキムチ)
例⑥ 形容詞の現在連体形: – (으)ㄴ(第2活用グループ)
形容詞の現在連体形は【-ㄴ】です。 最初の子音は【ㄴ】なので、 『ㄹ変格活用』 の【ㄹ】 は脱落します。
긴 바지 〇 길은 바지 ×
(長いズボン)
例⑦ ~ので:-(으)니까(第2活用グループ)
「~ので」を意味する語尾【-(으)니까】も、最初の子音は【ㄴ】です。なので、 『ㄹ変格活用』の【ㄹ】が脱落!
기니까 〇 길니까 ×
(長いので)
例⑧ ~しましょう:-(으)ㅂ시다(第2活用グループ)
「~しましょう」を意味する語尾【-(으)ㅂ시다】は、最初の子音は、【ㅂ】です。
つなげる語尾の先頭の子音が【ㄴ,ㅂ,ㅅ】の場合には、 『ㄹ変格活用』の【ㄹ】が脱落するというルールに当てはまるので 【ㄹ】は脱落させましょう!
놉시다 〇 놀읍시다 ×
(遊びましょう)
例⑨ ~してください:-(으)세요(第2活用グループ)
「~しください」を意味する語尾【-(으)세요】は、最初の子音は【ㅅ】です。
つなげる語尾の先頭の子音が【ㄴ,ㅂ,ㅅ】の場合には、 『ㄹ変格活用』の『ㄹ』 が脱落するというルールに当てはまるので 【ㄹ】は脱落させましょう!
창문을 여세요 〇 창문을 열세요 ×
(窓を開けてください)
例⑩ ~しましょうか:-(으)ㄹ까요(第2活用グループ)
「~しましょうか」を意味する語尾【-(으)ㄹ까요】の、最初の子音はパッチム【ㄹ】です。
つなげる語尾の先頭の子音がパッチムの【ㄹ】の場合には、 『ㄹ変格活用』の『ㄹ』 が脱落するというルールに当てはまるので 【ㄹ】は脱落させましょう!
놀까요 〇 놀을까요 ×
(遊びましょうか)
『ㄹ変格活用』の『ㄹ』が脱落しない時
第1&2活用グループで、語尾の最初の音が【ㄴ,ㅂ,ㅅ】パッチムの【ㄹ】以外
では、次に 『ㄹ変格活用』の 【ㄹ】が脱落しないケースを見ていきます。
とてもシンプルなルールです。
つなげる語尾の先頭の子音が【ㄴ,ㅂ,ㅅ】や、パッチムの【ㄹ】でない場合には、 『ㄹ変格活用』の 【ㄹ】は脱落しません。
例①~つもりです:-겠다(第1活用グループ)
만들겠다 〇 만드겠다 ×
(作るつもりです)
例② ~しないでください:-지 마세요(第1活用グループ)
열지 마세요 〇 여지 마세요 ×
(開けないでください)
例③ ~たら:-(으)면 (第2活用グループ)
仮定を表す【-(으)면】は、脱落の条件に当てはまらないため『ㄹ変格活用』の 【ㄹ】は脱落せず、パッチムとして残ります。
普通、語幹にパッチムがある用言の場合、例えば、【먹으면】(食べたら)というように【으】が【면】をつなぐ役割をしてくれるのですが、 『ㄹ変格活用』 の場合つなぎの役割の 【으】は、不要です。
놀면 〇 노면 × 놀으면 ×
(遊んだら)
例④ ~しようと:-(으)려고 (第2活用グループ)
先ほど上で紹介した 【-(으)ㄹ까요】の【ㄹ】はパッチムの 【ㄹ】です。この場合には、 『ㄹ変格活用』 の【ㄹ】は脱落します。
ですが、 例えば、【-(으)려고】【 -(으)러】 【-(으)라고】といった語尾は確かに【ㄹ】で始まっていますが、パッチムとしてではありません。 このような場合には、 『ㄹ変格活用』 の【ㄹ】 は脱落せず、生き残ります。
놀려고 해요〇 노려고 해요 × 놀으려고 해요×
(遊ぼうと思います)
例⑤ ~しに: -(으)러(第2活用グループ)
놀러 갔어요 〇 노러 갔어요× 놀으러 갔어요×
(遊びに行きました)
例⑥ ~しなさいと: -(으)라고(第2活用グループ)
놀라고 말했어요 〇 노라고 말했어요 × 놀으라고 말했어요×
(遊びなさいと言いました)
第3活用グループの場合は脱落せず
第3活用グループの場合、 『ㄹ変格活用』 の【ㄹ】 が脱落することはありません。
창문을 열어 주시겠어요?
(窓を開けていただけませんか)
친구하고 놀았어요.
(友達と遊びました)
전화를 걸어도 돼요?
(電話かけてもいいですか)
まとめ
長々と書きましたが、ルールは意外にシンプル。
① 『ㄹ変格活用』 の【ㄹ】 は、 つなげる語尾の先頭の子音が【ㄴ,ㅂ,ㅅ】や、パッチムの【ㄹ】の場合に脱落。
② 『ㄹ変格活用』 の【ㄹ】 は、 つなげる語尾の先頭の子音が【ㄹ】であっても、パッチムの【ㄹ】でない場合には、脱落しない。
③ 『ㄹ変格活用』 の【ㄹ】 が生き残っていても、【으】で語尾につなげる必要はない。
ルールはこんな感じですが、いろいろ頭で考えるとかえってややこしくなります。一番良い方法は、活用した形を何度も声に出して読み上げて頭に刷り込ませる方法かなと思います。
以上、ありがとうございました。