アンニョンハセヨ、韓国語ずきのゆきーたです。
今回は、日本語では使わない漢字語だけれど、韓国語会話で超おなじみの漢字語【무작정】を紹介したいと思います。
ドラマでもきっと耳にしたことがある頻出度かなり高めの便利単語です。
ネイティブがよく使う韓国語【무작정】とは?
【무작정】 は、漢字で書くと「無酌定」と書きます。「無」は、「ない」という意味ですよね。では?「酌定」はというと、「決定、処分などにあたって事情をよく考慮すること」という意味があるそうです。
【무작정】は、「酌定が無い」、つまり「よく考慮することがない」という意味になります。
そして、そこから広がり「無計画に」「見通しもなく」「善し悪しの判断もせず」「あてもなく」「むやみに」という意味で使われます。
注意が必要なのは発音です。漢字語にはよくあることですが、濃音化が起こりますので、最後の【정】は濁らず[쩡] となり、[무작쩡]と発音します。
ネイティブがよく使う韓国語【무작정】の使い方
この【무작정】は、品詞としては名詞であり、副詞もあります。それぞれの品詞によって使われ方が少し違います。
①副詞として【무작정】単独で
副詞の場合【무작정】そのまま単独で使います。
무작정 걷고 싶다.
(あてもなく歩きたい)
②名詞として【무작정이다】の形で使う
名詞として使う場合には【-이다】を付ければOKです。「無計画だ」というニュアンスで使えます。
정말 말 그대로 대책 없이 무작정이었다.
(本当に言葉の通り何の対策もない無計画だった)
③名詞として【무작정으로】の形で使う
名詞の場合、手段や方法を表わす助詞【(으) 로】(~で)を付けて「無計画に」「見通しもなく」「あてもなく」という意味で使うことがもできます。
계획없이 무작정으로 떠나보는 가을의 휴가.
(計画もなくあてもなく旅立つ秋旅行)
【무작정】とセットで使われる定番動詞
先述のとおり3つの使い方がある【무작정】ですが、主に使われるのは①の単独での使い方です。
【무작정】は、「むやみに」「あてもなく」「無計画に」という意味でいろんな動詞を修飾してくれるのですが、特に相性の良い動詞、一緒に使われる動詞というものがあります。
そのいくつかを紹介しておきたいと思います。
따라하다:従う、まねる
【무작정】と最もよく使われる動詞は間違いなく【따라하다】(従う、まねる)です。
「とにかくまねる」という意味で使われ、相手へのアドバイス、指示などに数多く登場します。
무작정 따라 하세요!
(何も考えず従ってみて!真似してみて!)
돈 모으는 방법 아무거나 무작정 따라하지 마세요!
(お金を貯める方法、何でもかんでも無計画にまねしないでください!)
そのほか、テキストなど何かを学ったり、習ったりするための本に【무작정 따라하기】というタイトルが付けられたものをよく見かけます。
これは、「あてもなく従うこと」、つまり「何も考えずとにかく従うこと」という意味で、「とにかくこのテキストに従えばいいの!」ということをアピールしている感じになります。
사용하다 / 쓰다:使用する・使う
【쓰다】(使う)や、【사용하다】(使用する)も【무작정】と相性よしです。
「むやみにつかう」「無計画に使用する」という意味で使われます。
부작용도 있는 약이라 무작정 사용해서는 안 된다.
(副作用もある薬なのでむやみに使用してはいけません)
에어컨 없이는 힘든 여름이지만, 무작정 쓰다 보면 전기세가 많이 나간다.
(エアコンなしではつらい夏ですが、無計画に使っていると電気代がすごいことになります)
시작하다:始める
【시작하다】(始める)【무작정】とよく一緒に使われます。
「無計画に始める」「何も考えず始める」というニュアンスで使われます。
영어 공부 무작정 시작하면 안 된다.
(英語の勉強を無計画に始めてはいけません)
시작이 반이니 언제 그만두더라도 무작정 시작해보자.
(始まりが半分=始まりが肝心なので、いつやめるにしてもとにかく始めてみよう)
도전하다:挑戦する
【도전하다】(挑戦する)【무작정】と仲良しな動詞です。
「無計画に挑戦する」「何も考えず挑戦する」という意味です。
46세에 무작정 도전했습니다.
(46歳に無計画にチャンレジした)
주식선물거래 무작정 도전하지 말자.
(株式先物取引を、無計画に挑戦するのはやめましょう)
떠나다:旅立つ、出発する
【떠나다】(旅立つ)もおなじみです。
「無計画に旅立つ」「あてもなく旅立つ」という意味で使われます。
여행은 무작정 떠나는 거야.
(旅行はあてもなく旅立つものです)
목적지만 정해놓고 무작정 떠났어요.
(目的地だけを決めて、無計画に旅立ちました)
덤비다:とびかかる
「とびかかる」という意味のある【덤비다】も【무작정】とよく一緒に使われます。
ただ【무작정】と使われる場合、本当に何かに「とびつく」「とびかかる」というより、新しい世界に「飛び込む」「挑戦する」という意味合いで使われます。
어릴 때는 아예 아무것도 모르니까 무작정 덤볐다.
(若いころは何も分からなかったのでむやみにとびつきました=挑戦しました)
일단 해보자는 생각으로 무작정 덤볐다.
(いったんやってみようという思いでとびつきました=挑戦しました)
あとがき
いかがでしたでしょうか?
会話でおなじみの【무작정】をどのように使うのかお分かりいただけましたでしょうか。
相性の良い動詞とセットで使ってぜひ会話の幅を広げてみてください。