気になる韓国語文法 日本語のいろんな「~で」韓国語でどう表す?

文法・発音

アンニョンハセヨ、韓国語ずきのゆきーたです。

私が自宅で行っている韓国語教室では毎回日本語から韓国語の作文を宿題としてしてきてもらいます。

受講生のみなさんの作文をみていて感じるのは韓国語の助詞が意外に難しいということ。日本語と韓国語は似ているのですが、ちょいちょい助詞の使い方が違っているので悩まされるのです。中級以上レベルになっても、この助詞の使い間違いで足をすくわれることがあります。

そこで、今日は意外に厄介な助詞のうち、日本語の「~で」をどう韓国語に訳すかを見ていきたいと思います。

動きを行う場所の「で」:~에서

「~で」と言えばやはり場所の「~で」。韓国語では【-에서】で表現します。

2004年のオリンピックはアテネ開かれた。

2004년 올림픽은 아테네에서 열렸다.

私は良い環境育ちました。

→저는 좋은 환경에서 자랐습니다.

時間の「で」: ~에

次は「後で」「最近では」と言うような時に使う「~で」。韓国語では時間を表す単語は【-에】 と相性が良いです。 【-에】は、日本語の「~に」の意味で使われることが多いですが、「~で」としても使えます。

電話します。

나중 전화할게요.

最近は、多くの人が韓国語を勉強している。

최근는 많은 사람이 한국어를 공부하고 있다.

材料の「で」:~(으)로

次は材料を表す「~で」。「紙でできています」「木で作ります」などの「~で」です。

材料や原料の「~では」は、韓国語では【-(으)로】で表現します。

箱を木で作ってみました。

상자를 나무만들어 봤어요.

構成要素の「で」:~(으)로

【-(으)로】 は、いろんな場面で使えます。「〇〇人で構成されています」「このメンバーで〇〇します」というように構成要素を表す「~で」も【-(으)로】 です。

このメンバー大会にでます。

→이 멤버 대회에 나갑니다.

100ページ構成されています。

100페이지 구성되어 있습니다.

内容物の「で」:~(으)로

「人でいっぱいだ」「〇〇であふれている」というように内容物を表現するときもやはり【-(으)로】 です。

会場が人いっぱいだ。

전철역은 사람들 가득했습니다.

熱い熱気であふれた。

뜨거운 열기 가득찼다.

方法・手段・道具の「で」: ~(으)로, ~에

基本的には【~(으)로】で表す

【-(으)로】 は、本当に幅広く使えます。手段、道具、方法すべての「~で」に使うことができます。

英会話の勉強をSkypeします。

영어회화 공부를 스카이프 해요.

数え年20歳になりました。

한국 나이 20살이 되었습니다.

インターネットおいしいお店を探した。

인터넷 맛집을 찾았다.

【인터넷에서】(インターネットで)という言い方もよく使われます。この場合には、「インターネットと言う手段で」というニュアンスではなく、「インターネットという空間・場所で」という意味合いなのだと思われます。

【-에】を使う表現もあるので注意!

少し注意が必要なのが 手段、道具、方法 という意味合いっぽいのに、 【-(으)로】 ではなく【-에】が使われることも多いのです。

例えば次の文「風で閉まりました」。この場合には【-에】 なんです。日本語の感覚から【바람으로】 で表現したくなりますが 【바람에】がより自然なようです。

意図的に閉めたのではなく、意図せず「風によって閉められた」というニュアンスなので【-에】が似合うなのかなと個人的には思います。

ドアが閉まりました。

바람 문이 닫혔습니다.

次も同じく【-에】が使われる例です。「包丁で手を切る」。手を切るのに使われたのは包丁という「道具」なので 【-(으)로】 を使いたくなりますが、 でもこの場合にも【-에】 です。

もし、【칼로 손을 베었다】にすると、わざわざ意図的に包丁を使って手を傷つけようとしている感じがするようです。あくまでハプニング的に「手を切っちゃった!」という時には 【칼에】になります。

包丁手を切りました。

손을 베었어요.

最後は、日本人の感覚からするとしっくりきませんが、「焚火で服を乾かす」という時の「~で」もやはり 【-에】が多く使われます。 【-(으)로】 を使っても意味が通じるようですが、ネイティブが使っているのは圧倒的に【모닥불です。

焚火服を乾かしました。

모닥불 옷을 말렸다.

様態の「で」:~(으) 로

様態の「~で」というのは、動作が行われる様子を表す「~で」のことです。

「大声で」「裸足で」「共同で」、それから試合の結果のスコアなどを「〇対〇で」と表現するようなときの「~で」ですが、これも 【-(으)로】で表現します。

裸足砂浜を歩く。

맨발으로 걸었다.

赤ちゃんが大声泣いている。

아기가 큰소리 울고 있다.

共同制作した。

공동으로 제작했다.

2対1勝った。

2대 1 이겼다.

区切りの「で」:~(으)로

次は区切りの「~で」。「今日でおわり」「これでおわり」の「~で」です。こちらも 【-(으)로】 です。

これ終わりです。

이걸 끝입니다.

今日100日になりました。

오늘 백일이 되었어요.

先着30名締め切ります。

→선착순 30명으로 마감됩니다.

目的の「で」:~(으)로

目的の「~で」も、やっぱり【-(으)로】で表すことができます。

家族旅行来ました。

가족여행으로 왔습니다.

出張来ました。

출장으로 왔습니다.

人数の「で」: ~(이)서

次は人数の「~で」。「〇〇人で行きます」「〇〇人でいくらぐらい?」と言ったときの「~です」。この場合は【-(으)로】ではなく、【-(이)서】が正解です。実際には【-(으)로】 が使われているケースも見かけるのですが。

4人行きました。

이서 갔습니다.

2人いくらぐらいですか。

이서 얼마정도 하나요?

注意! 「みんなで」は、助詞を使わずに表現されます。

例えば「みんな召し上がってください」は、【모두】(みんな)と【같이】【함께】(いっしょに)や【다】(すべて)などと組み合わせて「みんな一緒に」「みんなすべて一緒に」という文で表現します。

모두 다 같이 드세요.(みんなすべて一緒に=みんなで召し上がってください)

모두 함께 드세요. (みんな一緒に=みんなで召し上がってください)

理由・原因の「で」: ~때문에 , ~(으)로

次は理由、原因の「~で」です。この場合には、【-때문에】(~のせいで、~のために)という表現を使って表すこともできますし、 【-(으)로】 で表すこともできます。

何のご用件来られましたか。

무슨 일때문에 오셨어요?

무슨 일 오셨어요?

急用家に帰らなければならなかった。

급한 일때문에 집에 가야 했다.

급한 일집에 가야 했다.

範囲・基準の「で」: ~에

時間の範囲・基準 : ~에

「〇〇時間で終わりました」「〇〇分で完成しました」といったような時間の範囲・基準を表す「~で」は、【-에】で表すのが一応文法的に正解です。

2時間終わりました。

시간 끝났다.

ですが、実際の韓国語会話を見ていると単純に【-에】で表すよりも、状況に応じで他のバリエーションで表現していることの方が多い気がします。

例えば、「〇〇分で到着する」「〇〇時間で完成する」というように未来の時間について話すときには、圧倒的に【-(이)면】が使われています。

【-(이)면】 は「~だったら」というニュアンスなので、「〇〇分なら」「〇〇であれば」と言うニュアンスです。

30分到着します (30分なら到着します) 。

30분이면 도착해요. 

他に、【-만에】が、使われていることも多いです。 【-만에】 は「~ぶりに」「~が経った後」という意味があります。

【-만에】 を使う場合、状況に応じで「〇〇時間もかかって」「たった〇〇分で」というように時間の長さや短さを強調している感じに聞こえるのですが、会話では本当にこの使い方を良く耳にします。

2時間終わりました。

2시간만에 끝났어요.

値段の範囲・基準 : ~에

「〇〇円で買いました」というときの「~で」も【-에】で表します。

いくら買いましたか?

얼마샀어요?

1万ウォン2つ買いました。

만원 2개 샀어요.

単位の基準・範囲 : ~에

「1つで〇〇円」「1キロで〇〇円」といったような単位につく「~で」もやはり【-에】です。

1ついくらですか。

한 개 얼마예요?

1キロいくらでしょうか。

1키로 얼마일까요?

つなぎの「で」: ~이고

つぎは名詞のつなぎの「~で」です。この場合には【-이고】でつなぎます。

【-이고】の【이】の基本形は【이다】です。それに【-고】がくっついているだけですので、前に来る名詞のパッチムあり・なしに関係なく【 -이고】をつけるのが本来の形です。

でも、国立国語院の見解によると、慣用的にパッチムがある名詞の場合には【이】を省略してもよいというルールにもなっています。

私の妹は21歳、弟は19歳です。

제 여동생은 21살이고 남동생은 19살이에요.

彼は学者、詩人だ。

그는 학자(이)고 시인이다.

動きを行う主体の「で」:이/가

最後はちょっと特殊な形ですが、動作の主体の「~で」です。

日本語で「私の方でやっておきます」「うちの会社でやります」というように、主語の「~が」のかわりに「で」を使うことがあります。このような「~で」は、【-이/가】で表現します。

私とミギョンさんその問題を担当します。

저하고 미경씨 그것을 담담하겠습니다.

送料は私共負担いたします。

배송료는 저희 부담하겠습니다.

あとがき

いかがでしたでしょうか?

日本語の感覚と同じように訳すとちょっと違ってきてしまうものもいくつかあります。

文法の決まりと実際ネイティブが使ってる用法にも差があったりもして、助詞の使い方は迷宮的。でもたくさん読んだり、耳にすることで感覚的に学んでいくことも大事なのかもしれません。

ぜひ、いろんな助詞の使い方に注意を払ってみてください!

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