アンニョンハセヨ。韓国語ずきのゆきーたです。
韓国で仕事をしていた時のこと。韓国も日本と同じく残業がそれなりに多いのですが、日本との違いは、残業開始前に晩御飯をしっかり食べること。
「腹が減っては戦はできぬ」ということなのでしょう。
今回ご紹介する【밥부터 먹자】という表現は、さあ残業!というタイミングで私の韓国人上司がよく使っていた表現です。
【밥부터 먹자】 という表現、おなじみ会話表現であり、しかも 【밥부터 먹자】 で使われている【부터】を応用すればいろんな文が作れます!
ぜひ、ご一読ください。
ネイティブがよく使う韓国語表現【밥부터 먹자】とは?
【밥부터 먹자】 の【부터】の意味
【밥부터 먹자】 に使われている単語はどれも初級単語ですよね。
でも、ここに出てくる【부터】は、時間の開始点を表す「~から」ではありません。
【부터】 は、「~から」という意味が意外にも、補助詞としてある行動の対象を表す言葉について、「まずそれから始める」という意味を表すことができます。
なので、 【밥부터 먹자】 も、「まずご飯からたべよう」という意味になります。
【밥부터 먹자】 の使い方
では、具体的な使い方を見ていきます。
【밥부터】と言う時点で、「まず」というニュアンスが入っているのですが、【우선】(まず、とりあえず)と言う副詞とセットで使われることが多いです。
우선 밥부터 먹자.
(まずはご飯たべよう)
【일단】(いったん)も相性がよく、セットでよく使われます。
【먹자】以外にも、【밥부터 먹고~】や、【밥부터 먹어야지】などいろいろな形で使われます。
일단 법부터 먹고 일하자.
(いったんご飯食べて仕事しよう)
그건 나중에 하고 밥부터 먹어야지.
(それは後でして、まずはご飯たべなきゃ)
【밥부터 먹자】の類似表現
【밥부터 먹자】 のように【부터】を使った類似の表現はたくさんあります。
挙げればきりがないのですが、よく日常会話で使われる表現を集めてみました。
「まずは〇〇」というニュアンス
【밥부터 먹자】と同じように、「まずは〇〇から」というニュアンスで使われる表現をまず挙げてみたいと思います。
이야기부터 / まずは話
ドラマでよく耳にするのがこちらのセリフ。「まずは話そう」といった状況で使われます。
여기 앉아서 이야기부터 해요.
(ここに座ってまずは話そう)
연락부터 / まずは連絡
「まず連絡して」と言いたい時にはこのように。
도착하면 일단 연락부터 해주세요.
(到着したら、まずは連絡してください)
담배부터 / まずは煙草
「まず煙草をやめないと」「まずはお酒をやめないと」と言うように相手に忠告するときにこのように。
건강해지고 싶다면 먼저 담배부터 끊어야 해요.
(健康になりたいならまず煙草をやめなければなりません)
손부터 / まずは手
「家に帰ったらすぐに手洗い!」って叫ぶお母さんのセリフは、こんな感じです。
집에 돌아오면 손부터 씻어라.
(家に帰ったらまずは手洗いしない)
생각부터 / まずは考え
【생각부터】で、「考えから~」という意味で使えます。
그런 생각부터 고쳐야 해요.
(まずはその考えから直さなきゃ)
「すぐに」というニュアンス
【밥부터 먹자】の【부터】と同じくように「まずはそれから始めること」を表しつつ、「すぐに」「というニュアンスも感じられるような使い方もあります。
よく使われる表現をまとめてみます。
화부터 / すぐに怒りを・・・
顔を合わせればすぐ怒るといった状況では【화】 (怒り)に【부터】 をつかって「すぐに怒りを・・・」という感じで使えます。
무조건 화부터 내지 말아요.
(頭ごなしにすぐに怒らないで)
잔소리부터 / すぐに小言を・・・
次もおなじみの表現【잔소리부터】。「小言から始める」なんて日本語でもいいますよね。
과장님은 제가 오자마자 잔소리부터 했어요.
(課長は私が来るとすぐに小言を言いました)
야단부터 / すぐに叱責を・・・
「すぐに叱る」という場合にも、【야단부터 치다】が使われることが多いです。
아이가 해서는 안 되는 일을 했을 때는 야단부터 치지 말고 먼저 아이 마음에 공감해주세요
(子供がしてはいけないことをしたときは、すぐに叱らないでまず子どもの気持ちに共感してあげてください)
욕부터 / すぐに悪口を・・・
怒ると「すぐに悪口をいう」「悪口から始める」は、【욕부터 하다】になります。
화가 나면 욕부터 하는 버릇은 고쳐야 돼.
(怒るとすぐに悪口を言う癖は直さないとダメ)
「まず〇〇こそ」というニュアンス
次は、意味的には「まずは〇〇から」なのですが、なんとなく「〇〇こそ」というニュアンスも含んだ使われ方です。
당신부터 / まずはあなたこそ
例えば、歌詞なんかによく登場するのが次の表現。
「まずはあなたから幸せになって」=「あなたこそ幸せになって」というニュアンスでしょうか。
당신부터 먼저 행복하세요.
(まずはあなたこと幸せになってください)
너부터 / まずはあんたこそ
「お前こそちゃんとしろ!」なんて日本語でも言い返したりすることありますが、それも韓国語なら【부터】を使って表現できます。
남 뭐라 할 시간 있으면 너부터 똑바로 해.
(他人にあれこれいう時間があるなら、まずはあんたこそちゃんとしろよ)
「〇〇からして」というニュアンス
さらにちょっと【부터】の応用的な使い方。「〇〇からして」というニュアンスです。
例えば、名前がすごく美味しそうなお菓子があった場合「名前からして美味しそうな響きだなあ」と感じるときありますよね。そんな時に、【이름부터 맛있다】と言うことができます。
바로 이름부터 맛있는 ‘초코 치즈 호두 쿠키 ‘
(名前からしておいしい「チョコチーズくるみクッキー」)
他に、「見た目からして〇〇だ」「外観からして〇〇だ」と言う表現も【부터】を使って次のように表現することができます。
생김새부터 / 見た目からして
소문대로 생김새부터 남달라요.
(噂どおり見た目からして特別です)
겉보기부터 / 外観からして
겉보기부터 아주 고급스러워요.
(外観からしてとても高級感があります)
あとがき
いかがでしたでしょうか?
【밥부터 먹자】と言う表現ももちろんですが、【부터】を応用して使うと表現の幅が広がります。
初級単語の【부터】も使いようでちょっと上級っぽい韓国語に変身してくれます。
ぜひ、マスターして活用してみてください。