ネイティブがよく使う韓国語【살갑다】をマスターする。

便利な形容詞・副詞

アンニョンハセヨ。韓国語ずきのゆきーたです。

今回ご紹介するのは形容詞の【살갑다】

最近、バラエティやドラマを見ていて、やたら登場するなあと気になって仕方がない単語です。

とても良い誉め言葉で、人間にも、物にも、生き物にも使えてしまうオールマイティ。

本当によく使われていますので、たくさんの例文に触れて 【살갑다】 が何を意味する単語なのか感じ取り、マスターしてみてください。

ネイティブがよく使う韓国語【살갑다】とは?

【살갑다】 を辞書で調べてみると、

①家や家具が見かけより広い

②気立てが優しい

という2つの意味が紹介されています。

日常会話ではほとんど②の意味「気立てが優しい」で使われています。

「気立てが優しい」と言えば、 【상냥하다】【다정하다】が有名ですが、みな同じ仲間、類義語です。

「気立てが優しい」という意味以外でも、「愛嬌がある」というニュアンスでも使われていたり、「やわらかい」というニュアンスで使われていることもあります。

ネイティブがよく使う韓国語【살갑다】の使い方

では、具体的な使い方を例文で見ていきましょう。

へヨ体:살가워요

まずは、基本のへヨ体です。

まず、基本的な使い方「気立てが優しい」という意味での使い方です。【애교가 많다】(愛嬌が多い)と並列に使われていることが多いです。

그 사람은 애교도 많고 살가워요.

(その人は愛嬌もあり気立てが優しい)

【살갑다】は、「気立てが優しい」という意味として、もともとは女性への誉め言葉( 女性=気立てが優しいもの、という悪しき固定概念のせいですね。ちょっと差別的?)として使われることが多いようです。

でも、最近は「優しく、やわらかい男性」も多くなっているからでしょうか、【살갑다】 を男性の誉め言葉に使っているケースもとっても多いですし、「男性なのに・・・」的な表現で使われていることもあります。

우리 아들은 딸보다 살가워요.

(うちの息子は娘より気立てが優しいです)

남자아이이지만 다정하고 살가워요.

(男の子ですが、思いやりがあって気立てが優しいです)

人間にのみ使うのではなく、動物に使われることも多いです。この場合「気立てが優しい」っていうより「愛嬌がある」ってニュアンスに近いと思います。

이곳에서 살고 있는 고양이는 사람들에게 살가워요.

(ここに住んでる猫は人間にとても愛嬌があります)

生き物以外では、【바람】(風)も、【살갑다】と相性がよい単語です。

살그머니 볼에 닿는 바람이 봄처럼 살가워요.

(そっと頬に触れる春の風が春のように優しい)

動詞を修飾する形:살갑게+動詞

動詞を修飾する【살갑게】の形もよく使われます。

相性の良い動詞は【대하다】 (接する)、【챙기다】(気遣う)、 【잘하다】 (親切にする)、【지내다】(過ごす) などです。

「優しくしてくれる」と言いたい時には、このような文で表現できます。

며느리들을 딸같이 살갑게 챙겨 주시는 시어머니.

(お嫁さんを娘のように優しく気遣ってくれるお姑さん)

늘 친동생처럼 살갑게 대해주었다.

(いつも本当の弟のように優しく接してくれた)

선생님들이 내게 굉장히 살갑게 잘해주셨어요.

(先生方が私に本当に心優しくしてくださいました)

【지내다】 とセットで使うことも多いです。直訳すると「心優しく過ごす」ですが、意訳するなら、「仲良くすごす」というニュアンスになるのかと思います。

엄마랑 살갑게 지내는 편이에요.

(お母さんと仲良く過ごしている方です)

【악수하다】(握手する)や、【인사하다】(挨拶する)も 【살갑다】とよく一緒に使われます。

「優しく握手する」「優しく挨拶する」・・・・要は、ニコニコ気持ちよく、丁寧に握手したり、挨拶したり、良い雰囲気の中で行われているって感じなのでしょう。

살갑게 악수해 주셨습니다.

(優しく握手をしてくれました)

한명 한명에게 살갑게 인사를 했어요.

(一人一人に優しく挨拶をしました)

「風が優しく吹く」場合にも、【살갑다】が使われることが多いです。

시원한 바람이 살갑게 맞아줬다.

(涼しい風が優しく迎えてくれた)

名詞を修飾する形:살가운+名詞

次は、名詞を修飾する連体形【살가운+名詞】です。これは本当に幅広く使われています。

まずは、「気立ての優しい息子」。親が子供を自慢するときによく使われています。

애교 많고 살가운 아들이었다.

(愛嬌があり気立てが優しい息子だった)

【사람】【살갑다】と相性ピッタリの名詞です。

살가운 사람들은 언제나 가장 환영받는 존재다.

(気立てが優しい人はいつでも一番歓迎される存在だ)

「優しい言葉」も【살갑다】【말】を使って完成です。

어린 시절에는 살가운 말을 못 했다

(幼い時は優しい言葉をかけることができなかった)

直訳すると「優しい挨拶」となる【살가운 인사】もよく見かけます。仲良く、気持ちよく交わした挨拶というニュアンスになるかと思います。

살가운 인사를 했다.

(心優しい挨拶をした)

【바람】(風)も、本当に【살갑다】と相性ぴったり。「優しい風」「やわらかい風」という感じでしょうか。

피부를 스치는 살가운 바람이 좋다.

(肌をかすめる優しい風が良い)

「優しい」という意味より、「愛嬌がある」と言うニュアンスで、犬、猫などの動物を修飾するパターンも多いです。

살가운 강아지를 보니 힐링이 됐다.

(愛嬌がある子犬を見たらヒーリング=癒しになった)

仲良さげにポーズをとる・・・そんな時にも【살갑다】が使われることがあります。

다정하게 얼굴을 맞대고 살가운 포즈를 취하고 있다

(優しく顔をくっつけて仲の良い雰囲気でポーズをとった)

~になる:살가워지다

最後は、形容詞に【아/어지다】をつけると、「~になる」という変化を表す表現になります。

【살갑다】の場合には、【살가워지다】になります。

「優しくなる」「仲良くなる」という意味で使われています。文脈によっては「やわらかくなる」という意味にも使えます。

조금씩 도와주다보니 더 친해지고 살가워졌다.

(少しずつ手伝っているうちに、親しくなり、仲良くなりました)

여전히 쿨한 분이시지만 조금은 살가워졌다.

(相変わらずクールな方ですが少しは柔らかくなりました)

나를 대하는 태도가 아주 살가워졌다.

(私に対する態度がとても優しくなりました)

あとがき

いかがでしたでしょうか?

【살갑다】の意味、ニュアンスが伝わりましたか。

「優しく、やわらかく、愛嬌がある」という感じです。最高の誉め言葉。

人間にだけではなく、動物にも、物にもいろいろ使えてしまう【살갑다】。ドラマの会話にもちょこちょこ登場します。

ぜひ、マスターして活用してみてください。

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