アンニョンハセヨ。韓国語ずきのゆきーたです。
先日の教室でのレッスンでのこと、生徒さんが日記で「適当にやりました」と言いたいところを、【적당히 했어요】を書いていらっしゃいました。
確かに、「適当に」を韓国語に直訳すると【적당히】なのですが、何かちょっと違うなあと感じました。
この場合の「適当に」は、【적당히】よりも、【대충】の方がピッタリなんです。
そこで、今回は、【대충】の意味・使い方を紹介しつつ、【적당히】との使い分けを見ていきたいと思います。
ネイティブがよく使う韓国語【대충】とは?
【대충】は、副詞です。辞書での意味は、「大体」とか「およそ」と言った意味が代表で紹介されています。
でも、実際の会話では、「大体」「およそ」というニュアンス以外にも、「適当に」「おおまかに」という意味で使われることがとっても多いです。
ネイティブがよく使う韓国語【대충】の使い方は?
では、具体的にどのような使い方をするのか見ていきたいと思います。
大きく2つの意味に分けて、例文と共に説明していきます。
【대충】の意味① 大体、およそ、ざっと
まず、シンプルな使い方から。大体の人数や距離を話すときに使います。
대충 천 명이 왔어요.
(大体1,000名が来ました)
역까지 대충 1km 있어요.
(駅まで大体1キロあります)
その他、丁寧に細かくではないけれど、ざっと主要な部分だけを説明したり、読んだり、聞いたりしたことを表現するときにも使います。
대충 설명했어요.
(大体説明しました)
그 보고서는 대충 읽어 봤어요.
(その報告書は大体読みました)
이야기는 대충 들었어요.
(話は大体聞きました)
【대충】の意味② 適当に、おおまかに
次は、「適当に」「大まかに」というニュアンスでの使い方です。
例えば、忙しくてきっちり食事ができず「適当に」ご飯を食べたときには、このように。
시간이 없어서 대충 먹었어요.
(時間がなくて適当にご飯を食べました)
あまり丁寧にきっちりしなかった時には、このように。
바빠서 대충 했어요.
(忙しくて適当にしました)
そんなに必死にやらなくても・・・と相手に伝えるときに、こんな表現がよく使われます。
너무 열심히 하지 말고 대충 하세요.
(あまり頑張りすぎないで、適当にしてください)
【넘어가다】という動詞には「越える」「越す」という意味がありますが、この動詞を【대충】とセットで使うと「大体で乗り切ろう」=「あまり細かいことを気にしないでやりすごす」という意味として使えます。
대충 넘어가요.
(大体でいこうよ。細かいことを気にしないでやりすごそうよ)
「適当にする人」のことは、次のように言ったりします。ニュアンスとしては「いい加減にする人」という感じです。
그는 대충 하는 사람이에요.
(その人は適当にする人です=いい加減にする人です)
【대충】と類似した【적당히】の使い方
では、次に【대충】の代わりに、ついつい使ってしまいそうになる【적당히】についてみていきます。
【적당히】は、形容詞【적당하다】(適当だ)の副詞化したものです。
たしかに、漢字で「適当」を意味するのですが、実際の使われ方では、ネガティブな感じで使われることがほとんどです。
【적당히】の意味① いい加減に
まずは、多いのが「いい加減に」というニュアンスです。
相手が調子に乗ってやりたい放題、我がまま放題なとき、「いい加減にして!」って叫びたくなりますが、そんな時こそまさに【적당히】の出番です。
적당히 해라!
(いい加減にしなさい!)
적당히 그만둬 주지 않겠어요?
(いい加減やめれくれませんか?)
【적당히】の意味② ほどほどに
続いて「ほどほどに」というニュアンスです。
多いのが、食べすぎ、飲み過ぎを注意するような時です。
술을 적당히 먹어야 돼요.
(お酒はほどほどに飲まなければなりません)
他にも、しすぎると良くないことを注意するときに使えます。
욕심 적당히 내자.
(欲はほどほどに出そう)
【적당히】の意味③ ちょうど良い
先に紹介した①、②の意味は、どちらもネガティブ要素が多いですが、文字そのまま「適当に」「適切に」という意味でも使われます。
ニュアンスとしては「ちょうど良い」になります。
여름철 실내습도 온도 적당히 조절하는 법
(夏の時期、室内温度をちょうど良く調節する方法)
소금을 적당히 넣어 간을 맞춰요.
(塩をちょうど良く入れて味を調整します)
적당히 따뜻해서 기분이 좋아요.
(ちょうど良く暖かいので気分が良いです)
あとがき
いかがでしたでしょうか?
「適当に」というと、ついつい【적당】につられてしまいそうですが、意味合いを考えると【대충】の方がぴったりということがおわかりいただけましたでしょうか。
【대충】は、日常生活でほんとうに頻繁にでてくる単語です。ぜひマスターして活用してみてください。