アンニョンハセヨ。韓国語好きのゆきーたです。
韓国語で「なんでもありますよ」って言いた時に、皆さんなら何て言いますか?
「なんでも」にあたる【무엇이든지】と「あります」にあたる【있어요】を使って、【무엇이든지 있어요】という言い方が一番無難な感じですかね。
けれど、ちょっとユーモアある感じで、しかも、「何でもあるのよ!」と強調できる表現があるのをご存じでしょうか?
それが、今回ご紹介する【없는 것 빼고 다 있어요】という表現です。
ネイティブがよく使う韓国語【없는 것 빼고 다 있어요】とは
【없는 것 빼고 다 있어요】は、「オンヌン ゴッ ペゴ ター イッソヨ」と発音します。
文を分解して意味を確認しましょう。
【없는】:オンヌン=ない~(없다の連体形)
【것】:ゴッ=もの
【빼고】:ペゴ=빼다(除く)+고(~して)除いて
【다】:ター=全部
【있어요】:イッソヨ=あります
このように単語をつなげて直訳すると「ないものを除いてすべてあります」となります。
そのまま素直に聞くと、「そんなの当たり前でしょ」と言いたくなる表現です。
要は、「なんでもありますよ」ということを、ちょっと面白おかしく言いつつ、その種類の多さを強調して伝えることができる表現なのです。
ネイティブがよく使う韓国語【없는 것 빼고 다 있어요】の使い方
使い方はとてもシンプルです。「〇〇には、なんでもありますよ」「〇〇には、本当にいろんなものがありますよ」と言いたい時に使えばOKです。
지하상가 쇼핑몰에는 없는것 빼고 다 있어요.
(地下商店街のショッピングモールには、ないものを除いて全部あります=なんでもあります)
우리 동네 시장에는 없는 것 빼고 다 있어요.
(うちの近所の市場には、ないものを除いて全部あります=なんでもあります)
ネイティブがよく使う韓国語【없는 것 빼고 다 있어요】の応用編
【없는 것 빼고 다 있어요】の【것】(もの)を違う名詞にかえたバージョンもあります。
例えば、メニューの種類が豊富な食堂について、本当にいろいろなメニューがあることを強調して言いたい場合には、こういいます。
없는 메뉴 빼고 다 있어요.
(ないメニューを除いては全部あります=ないメニュー以外はなんでもあります)
次の文は、ある独身スポーツ選手が、豪華な自宅を紹介するなかで、立派な家はあるけれど、まだ独身だということを、自虐的に言ったときに使っていた表現です。
우리 집에는 남편 빼고 다 있어요.
(うちには夫を除いては全部あります=夫以外はなんでもあります)
時間はある、やる気もある・・・ないのはお金だけ。そんな時に使えるのがこの表現。
돈 빼고 다 있어요.
(お金を除いては全部あります=お金以外はなんでもあります)
おまけ:ネイティブがよく使う韓国語【~빼고 다】を使った表現
【없는 것 빼고 다 있어요】の中で使われている、【~빼고 다】(~を除いてすべて)という表現は、他の文でもよく見かけます。
【없는 것 빼고 다 있어요】と直接的には関係がありませんが、知ってると便利ですので、おまけとして紹介させてください。
例えば、何でも売ってるようなお店のことを「人間以外はなんでも売ってる」と表現しているのを見かけたことがあります。
もちろん、他にも売ってないものはあるんでしょうけれど、いろいろなものが売っているということが強調されているおもしろい表現です。
사람 빼고 다 팔아요.
(人間以外はすべて売ります=いろいろなものを売っています)
お次は、レンタルサービスが流行っていることを伝える記事で見かけた文です。
なんでもレンタルできるということを「夫以外はレンタルできる」という愉快な表現で伝えていました。
남편 빼고 다 빌려 써요.
(夫を除いてすべて借りて使います=いろいろなものをレンタルします)
次は、サムソンの前会長のイ・ゴンヒさんが、会社の改革を社員に命じる際に言ったといわれる名言です。
「家族以外は変えろ!」それぐらいの意気込みで会社に変化をもたらすよう命じた気持ちが強く感じられます。
마누라와 자식 빼고 다 바꿔라.
(妻と子供を除いてすべて変えろ)
いかがでしたでしょうか。単純に「なんでもあります」という時に、こういうちょっとしたユーモア感がありつつ、強調できる表現が使えると、韓国語ができる感じが一気に高まりませんでしょうか。
もし「何でもあるよ!」と言いたいシチュエーションでぜひぜひ活用していただきたい表現です。